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2015.04.24
2014.05.19

「新世代の会社活用作戦」番組収録後インタビュー:仲暁子

2014年6月01日(日)0:00~01:00[5月31日(土)深夜]放送予定のニッポンのジレンマ「新世代の会社活用作戦」収録後、仲暁子さんにインタビューを行いました。

仲 暁子 (ナカ・アキコ)

1984年生まれ。ウォンテッドリー株式会社代表取締役CEO。京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退職後、Facebook Japanに初期メンバーとして参画。2010年9月、現ウォンテッドリーを設立し、Facebookを活用したビジネスSNS『Wantedly』を開発。人と人が繋がることにより、個人の可能性を最大限広げるサービス作りに取り組む。著書に『ココロオドル仕事を見つける方法』がある。

――今回の番組で“最も伝えたかったこと”は何でしょうか。

 「オーナーシップ」をもって働くことの大切さを収録の中でお話しましたが、言葉の定義を十分に説明できなかったので、この場を借りて補足させてください。私が考える「オーナーシップ」とは、自分のためか、会社のためかという軸では語れないものです。では、どういうものなのか。たとえば会社で映画を作ったとしたら、エンドロールに自分の名前が出てきますよね。でも、その映画がまったく面白くない駄作だったら、名前が載っていることすら恥ずかしく感じると思うんですよ。映画に限らず、自分が手掛けたプロジェクトやサービスが社会によい影響を与えなかったり、評判が悪かったりすれば恥ずかしく思うはずです。ようは、このようにすべての仕事を自分の「作品」と思うことができるかどうかなんです。それが私の考える「オーナーシップ」です。「オーナーシップ」をもって働くことができれば、クリエイティブな仕事ではなくても、日々の業務に楽しみながら真剣に取り組むことができるようになるのではないでしょうか。

――今回の番組で“興味を持った、あるいは、印象に残った発言や話題”はありましたか。

 シェルバさんや刈内さんが会社のことを話しているときに、古市さんが「利用されているんじゃないですか?」とツッコミを入れました(笑)。もちろん古市さんは議論を展開するために言ったのでしょうが、本当にそう考える若い人がいるとしたら、それはとても不幸なことだと思います。なぜなら、起きている現実がまったく同じでも、捉え方一つで人のメンタリティに与える影響や幸せの度合いは変わってくるからです。起きている現実を自分でコントロールしているという意識をもって働いているのと、自分は「会社から利用されている」と思って働いているのとではまったく違いますよね。実際、「利用されている」とマイナスに考える人は、ネガティブスパイラルに陥ってしまい現実の環境をさらに悪化させてしまっていることがあります。一方で、そういう風に考えないようなマインドセットをもっている人は実際に結果を残すことも多く、現実の環境もどんどん改善されていきます。だから、主体的に物事を捉え、ポジティブな気持ちで働くというのは非常に大事なことだと思います。

――これからどういう仕事、どういう働き方をしていきたいと考えていますか。

 これまで、「面白いことをして食っていける」ことを生きる上での目標の一つとしてきました。いまは、たくさんの方々のお力添えでその理想を実現し、日々をワクワクしながら過ごしています。今後は、自分の感じる「面白い」がさらに高度になっていくと思うので、そこに追いつきつつ、「面白いことをして食っていける」状況を維持していくことが目標です。

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