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2015.04.24
2014.12.24

「ニッポンの大転換2015」番組収録後インタビュー:稲垣あゆみ

2015年1月1日(木)23:00~01:30[1月2日(金)深夜]放送予定のニッポンのジレンマ「ニッポンの大転換2015」収録後、稲垣あゆみさんにインタビューを行いました。

稲垣 あゆみ (イナガキ・アユミ)

1982年生まれ。『LINE』企画マネージャー。一橋大学社会学部卒業。大学時代に数社のネット関連企業でインターンを経験した後、韓国系ベンチャー企業の立ち上げに参加。その後、中国のIT企業の日本法人に転職し、検索サイトの企画や新サービス開発を手がける。2010年5月、NAVER Japan(現在のNHN Japan)に入社。2011年、『LINE』の立ち上げ時より企画を担当。

――今回の番組で“最も伝えたかったこと”は何でしょうか。

稲垣 いろいろな学者さん、有識者のみなさんがいらっしゃる中で、自分はこの学問から見て、日本はこう見えるというのがあったわけではないです。
 学術用語など難しい言葉がでる中で、自分は企業で働いていて視聴者のみなさんと一番立場が近いので、議論と現実の乖離をどう見たか、それを素直に伝えることがここに参加している意味だなと思います。その意味では今日の収録は満足いくものだったと思います。

――今回の番組で“興味を持った、あるいは、印象に残った発言や話題”はありましたか。

稲垣 ひとつは五野井郁夫さんの「そんなに学者は儲けていない」ということ。エリートでたくさん儲けているのかと思っていたら、そうでもないと。特別扱いされているわけじゃないんだ、私たちと変わらないんだなと。
 もうひとつは、ビッグデータ解析の話。企業とか国とか「箱」は違うけれども、中でしているアクションや内容はそんなに変わらないなあと。たとえば選挙でライバル政党から有権者を引っ張るのに、何を伝えればいいのか。それは今私がやっているコミュニケーションアプリでも同じで、他のサービスと比べて自分のところのものを選んでもらうにはどんな新しい機能を出せばいいのかというのと似ている。政治だったり国だったり企業活動だったり、場は違っても根本は同じだなというのが自分の中で納得できました。

――「女性の働き方」は今後どうなると思いますか。

稲垣 安田洋祐さんが「世代が変わったら変わるよ」と言っていましたが、三浦瑠麗さんと「私たちはそれまでは待てないよね」とアイコンタクトしていました。もし子どもを産んだら、すごくつらい道を行くんじゃないかと、そう思ってしまうこと自体が悲しいです。
 会社にも仕事も子育てもすごくがんばっていて、いつ寝ているのかというような先輩がいます。自分もそうしなくちゃいけないのかとも思うこともありますが、実際にやってみないとわからない。子どもを持つときが来たら、会社に「こういう働き方でいいですか」と言うと思います。人によっていろいろなケースがあると思うので、一概に国や会社がこうしてくれたらいい、とは言えないだろうなあと。
 子どもを持って「やっぱり仕事が好き」となるか、「子どもがかわいいからずっと一緒にいたい」となるかは、そのときになってみないとどう価値観が変わるかわからないですよね。
 ただ、会社に属しながらNPOに参加したり、いろんなコミュニティに属するというのがここ数年ですごく広がったというのを感じていて、そのような新しいコミュニティが何か新しいあり方を助けるインフラ、受け皿になるんじゃないかなと思います。

――最後に視聴者へのメッセージをお願いします。

稲垣 今日感じたのは、自分を知るためにいろんな人の意見を聞くことが大事だということ。自分と立ち位置や考え方が異なる人の話を聞いて、ここは同意する、ここは違う、などと考えられて、知的好奇心も高まったし、紹介された本やデータを見てみようと思えました。
 何かしら自分との違いを見ながら、自分自身についての理解を深め、いろいろな議論の中に何か次にやるアクションのヒントがいっぱいあったなと思います。見ている方も、番組を通して自分に対する気づきと次のアクション、小さくても次に進む一歩が得られたらいいなと思います。