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2015.04.24
2014.09.24

「今そこにある 無業社会」番組収録後インタビュー:古賀和香子

2014年9月28日(日)0:00~01:00[9月27日(土)深夜]放送予定のニッポンのジレンマ「今そこにある 無業社会」収録後、古賀和香子さんにインタビューを行いました。

古賀 和香子 (コガ・ワカコ)

1977年生まれ。社会福祉士。認定NPO法人育て上げネット・若年支援事業部担当課長。若年者就労基礎訓練プログラム「ジョブトレ」を担当しながら、年間300人近くの若者の面談や、就労訓練のインターン研修先となる企業などとの連携に取り組んでいる。「若者支援は社会投資」ととらえ、若者支援の土壌、担い手を増やすことを呼びかけている。

——今回の番組で“最も伝えたかったこと”は何でしょうか。

古賀 無業の方のなかには、働きたくても働くことができない状態にある若者がたくさんいるということです。そうした若者がどういうことで苦しんでいるか知ってもらいたいと思って収録に臨みました。

——今回の番組で“興味を持った、あるいは印象に残った発言や話題”はありましたか。

古賀 小さな商いを自分たちで作り出していく伊藤洋志さんのような働き方はすごく面白いですし、実際そういう話を聞くことで勇気が沸いて同じような働き方をしてみようかなと考える方もいるのではないかと思いました。クラウドワークスの吉田浩一郎さんの、インターネットを活用して自分の才能を生かした働き方ができる、という多様な働き方のお話も興味深かったです。

——無業社会を解決するために、個々が意識できることはありますか?

古賀 まずは、もし無業の状態になってもさまざまなサポートを受けることができる、ということを知ってもらいたいです。サポートを受けることで、早期に「働く」状態に戻れる可能性は高まっていきます。そういう情報を個人がしっかりと認識できれば、無業の方が置かれる状況は変化していくと思います。放送をご覧になって、「こういうサポートがあるんだ」と思ってくださった方は、それを周囲にも伝えていってほしいと願っています。

——古賀さんが今後、力を入れていきたいことを教えてください。

古賀 若者就労支援のNPOとして行っていきたいのは、国への提言です。情報社会学者の西田亮介さんがおっしゃっていたような、包摂的で継続的な支援が必要なんだということをどれだけ国に対して訴えていけるか。政策として進めてもらえるようにするための提言は引き続き行っていきたいです。さらに支援の現場のことでいうと、無業になる前の予防に力を入れたいです。無業になってしまった後も無業期間が長期化しないようにサポートすることが大切になるので、今後も情報発信に力を入れていきます。