「田原×古市~2013夏のダイアローグ~」番組収録後インタビュー:田原総一朗
2013年9月1日(日)0:00~1:00〔土曜深夜〕放送予定のニッポンのジレンマ「田原×古市~2013夏のダイアローグ~」収録後、田原総一朗さんにインタビューを行いました。
田原 総一朗 (タハラ・ソウイチロウ)
1934年、滋賀県生まれ。ジャーナリスト。1960年、岩波映画製作所入所。1964年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として大学院で講義をするほか、「大隈塾」塾頭も務める。また、『日本の戦後』(講談社)、『日本の戦争』(小学館)、『田原総一朗責任編集 ホリエモンの最後の言葉』(アスコム)、『塀の上を走れ――田原総一朗自伝』(講談社)など、多数の著書がある。
――古市憲寿さんの印象は、いかがでしたか。
田原 (古市さんは)お話していて、楽しいですね。一般に番組の司会をしている人は、パターン的な発言が多いのですが、彼の質問にはパターン的なものが一切なく、自分の頭で考えている。 質問も新鮮なので、こちらもいろいろなことが話したくなってしまう。これは世代ということとは別に、彼個人の資質ではないでしょうか。
――“興味を持った、あるいは、印象に残った発言や話題”はありましたか。
田原 話題の中心になったのは世代論だったと思います。私は1980年代以降の人たちに期待している。 彼らは、今の“大人”や経営者たちがまったく頼りにできないことを知っています。古い世代は、いわゆるお上を批判することでアイデンティティを保っていた。 1980年代以降の人たちは、お上を批判するのではなく、自分たちで新しいものを作らなければいけないことに気づいている。
――収録の間、戦争についての話題が出ましたが。
田原 僕らの世代までは、とにかく感情論で「戦争絶対反対」なんです。どんな論理も越えて反対なんですよ。今そんな世代がどんどんいなくなっている。 しかし、最近の若い人たちは、僕らのように感情論で「絶対反対」ではなく、クールに論じることができる。そこに可能性があると思っている。まだ日本では“戦争論”というものが成立していないのです。これをすることが絶対に必要です。あの世代ならできる、と思っています。もちろん、ある種の危険性を持っていることは指摘しておかなければいけませんが。
――番組の視聴者であるジレンマ世代へメッセージなどあれば。
田原 君らが、この国を、日本を変える! 期待しています!